ホストをしました~当日編~

おひさしぶりです!コーラノミタァイです!

ブログ始めたての人がやりがちな「見出し・太字・斜体の全マシ」で挨拶をしたところで、お待ちかねのホスト体験当日編です。

 

何分初めての事なので、当日までは色々なホストクラブを調べてみたりとずっと気持ちが浮ついていました。

 


f:id:colanomitaai:20180825074701j:image

タブ開きすぎ問題

 

当日は昼寝をしてしまい髪のセット時間を奪われ、履歴書書き忘れ、証明写真を取り忘れ、電車の乗り継ぎを失敗した挙げ句道に迷いましたが、何とか店にたどり着くことができました。

 

雑居ビルの一フロア、そこには私の知らない世界が広がっているのでしょう。

少し緊張しつつ扉を開けると、殆ど想像した通りの内装でした。少し暗めの照明、低めのテーブル、柔らかいソファ。黒を基調としたその店内は、まさに「夜のお店」感に溢れていました。

 

キョドってても仕方ないので事務所っぽい場所に顔を出し、元気に挨拶をします。

 

「ウッス、体験入店で来ました!コーラノミタァイです!」

 

どう考えてもホスト向きじゃない挨拶をかましました。最近肉体労働が多かったからですかね。

メイクバッチリ髪の毛スーパーサイヤ人の従業員がこちらを向き、対応してくれます。

 

「ああ、体験の。今日は多いなあ。アッチに座っといて」

 

多い?他にも人が居るのか。そう思いつつ言われた所に向かいます。そこには確かにもう一人居ました。スーパーサイヤ人でした。ここは激しい怒りに身を包まれたヤツが多すぎる。

 

軽く会釈をして隣に座ると、アンケート用紙の記入を促されました。志望動機、そのまま入店を希望するか、自己PR等、A4用紙にビッシリと質問が用意されていました。結構ちゃんと面接するんだなと思いました。

 

書き終えて提出するとしばらく待機することになったので、隣の体験入店希望のサイヤ人に話しかけることにしました。名前を仮にカズマくんとしましょう。

 

コーラノミタァイ「ホストは初めてなんすか?」

 

カズマくん「ええ…はい」

 

コーラノミタァイ「俺もなんすよ、なんか緊張しますね」

 

カズマくん「そうっすね…ははっ…」

 

圧倒的人見知りッ!!!!女の子とお喋りできるんかこのサイヤ人

しかしカズマくん、顔立ちはとても良く服装もかなりホストっぽい。ヘビ柄みたいな革靴履いてるし、これは緊張で萎縮してるだけなのでは…?と推理していると、従業員が向かいの椅子に座り面接が始まりました。仮にタイガさんと呼びます。

 

「はい、2人とも写真面接は問題なかったのでこのまま店の説明とテーブルマナーの説明に入るね。」

 

面接終了。どうやら容姿は問題無しだそうです。よかった。

お客さんと担当さん(指名されたホスト)のタバコの火を付けるためのライターが支給されました。めっちゃ火力が高くて改造ライターかな?って思いました。

 

タイガさん曰く、カズマくん採用の決め手は写真撮影のときのポーズとのことでした。

見せてもらったらめっちゃ申し訳無さそうに端っこに写ってました。これはオイシイ。

 

軽く説明を受けたのち、ゴロウさんという人が席に加わり、軽く会話が始まります。

 

ゴロウさん「カズマくん人見知りだよね。緊張してる?」

 

カズマくん「はい…人見知りっす」

 

ゴロウさん「コーラノミタァイくんはそうでもないよね。落ち着き過ぎじゃない?」

 

コーラノミタァイ「めっちゃ緊張してますよ」

 

タイガさん「嘘つけ」

 

ひどい。

 

その後も取り留めのない話をしてくれ、私達の緊張を解してくれました。

 

そして入店から一、二時間ほど足った頃、遂にお客さんに付くことになりました。

お客さんと担当さんのグラスにお酒を注いだり、タバコに火を付けたりする役割のことを「ヘルプ」と言います。今回は私目当てのお客さんは残念ながら居なかったので、ヘルプを頑張りましょう。

カズマくんと私は別の席へ付くことになりました。

 

一席目はお姉さん系のお客さんでした。

 

コーラノミタァイ「体験入店で入りました!コーラ(源氏名)です!よろしくお願いします!」

 

お客さんA「初めまして~、若々しいねぇ幾つなの?」

 

みたいな感じで優しく迎えてくれました。

やはりホストに来るようなお客さんは余裕があって良いですね。とても会話が弾みます。

 

話題は変わってマンガやアニメの話へ。お客さんの趣味に合わせた話を振り、そこから盛り上げていくんですね。

 

マンガ→アニメ化→実写映画化はクソ→るろ剣は良かった

 

みたいな感じで関連するワードを当てつつ話を続けています。引き出し多すぎない?って位の連想ゲーム。いつの間にか最初の話題とは全く違う事を話していました。

 

私も負けじと必死に食らいつきます。そのアニメのテーマソングが何やかんや、あの実写化はどうやこうや、頑張って振っていますがやはりプロは格が違った。一個話を振ったら五個は返ってくる。なるほど、こうやって退屈させないように話を続けて、お酒で喉を潤させるのか。

ヘルプながら私もビールを戴き、乾杯します。お客さんのグラスが空にならないようしっかりと目を配るのを忘れずに。

 

一時間弱ほど話した頃でしょうか。後ろから耳打ちで「カズマくんと交代しましょう」との事。グラスに残ったお酒を飲み干しお客さんと担当さんに乾杯をして、その場を去ります。

 

二席目はお友達2人でのご来店でした。大体同い年くらいに思えました。

 

コーラノミタァイ「初めまして!体験入店のコーラですよろしくお願いします!」

 

お客さんB「あっ、よろしく~…」

 

お客さんC「…」

 

やべえ。

気まずい空気が流れるかと思いきや、ヘルプで同じ席にいたダイゴさん(仮)が助け船を出してくれました。

 

ダイゴさん「ちょっとちょっと聞いてあげてー!!体験なのに怖がっちゃうでしょー!!」

 

お客さんC「あっ。ど、どうも~」

 

コーラノミタァイ「何回もすんません、コーラです!よろしくお願いします~!」

 

この辺の気配りが人気の秘訣(謙虚)を間近で見たような気分になりました。一人が少しミスったら他がフォローする、この連携は流石ホストという感じですね。とても鮮やかに助けられてしまいました。

 

あまり私が好みではないのか、それとも人見知りなのかは分かりませんが、怯んではいられません。先程同様に話に加われるよう頑張ります。

話題は担当さんの一人、マコトさんの体型について。ホストにしてはふくよかな方で、それを弄られていました。

 

タイガさん「マコトお前あれやな、トトロやん」

 

マコトさん「トトロてwww前テレビでやってたけども!」

 

タイガさん「あれやって、ドォォォドォォォロ゙ォォォォォってやつwww」

 

マコトさん「ヴォォォォヴォォォォヴォォォォォォン」

 

ゴロウさん「トトロ居タモン!!!」

 

コーラノミタァイ「メェェェイチャアアアアアン」

 

みたいなことを延々とやってました。ずっとトトロの話してました。ジブリ縛りがすごい。

 

その後は無茶ブリに応えてダンスを披露したりしました。なんかめっちゃウケたから良かったです。

お客さんも声を上げて笑っていたので、なんとかヘルプの役割を果たせたと思います。

 

場が収まりお喋りしていると、急に照明が暗くなりBGMがフェードアウトしました。

瞬間、色とりどりのライトが回り始め、爆音でアップテンポな曲が流れます。

従業員全員が席を立ち、私もそれに続くよう促されます。

 

タイガさん「これがホストだよ」

 

そう、シャンパンコールです。最初にヘルプをさせてもらったお姉さんがボトルをおろしたのです。

 

ゴロウさんがマイクを握り、コールが始まります。

 

「○○さん(ワッショイ!)素敵な(ワッショイ!)シャンパン(ワッショイ!)ありがとうございます!(アリガトウゴザイマス!)」

 

みたいな感じ。()内は他の従業員 の合いの手です。

 

シャンパンを注文したお客さんにマイクが渡り、一言頂きます。その後は担当さんが一言。

2人が乾杯すると今度はボトルのラッパ飲みが始まります。ラッパ飲みとはいえイッキではなく、コールに合わせて回し飲みするようです。

 

(ワッショイ!)の部分がBGMとコールにかき消されて何を言っていたのか分からなかった私は、とりあえず

「ッォォイ!」って言っておきました。

 

コールが終わり、時計は午前1時を指そうとしていました。初めてのホスト体験ももうすぐ終わりです。

 

お客さんが次々と会計を済ませて店を後にします。アフターについて行く組もあるようで、帰る準備をしているホストの姿もありました。どうでもいいですけどアフターって響きが何とも夜の世界っぽいですね。

 

ゴロウさんが私とカズマくんを呼び、話を始めました。

 

ゴロウさん「どうだった?今日楽しかった?」

 

コーラノミタァイ「俺も楽しかったです、ありがとうございました」

 

カズマくん「はい、楽しかったです」

 

横を見るとカズマくんは笑いながらそう言っていました。その笑顔は柔らかく、緊張は解けていたように見えました。

それを聞いたゴロウさんは「よかった」と笑顔で返します。そして、

 

ゴロウさん「さて、じゃあこれからの話なんだけど。2人ともこのまま続けてみる気はない?」

 

と続けました。私はただ金欠ですぐお金が欲しかったのと数日後にも別のところで体験入店する気だったので、やんわりと断りを入れました。

 

コーラノミタァイ「誘いは嬉しいんですけど、実は別のところにも行く予定なので…それからどっちに行くか決めます」

 

カズマくん「俺は働いてみます」

 

マジか。やっぱりチャレンジって人を変えるんやな。

 

ゴロウさん「コーラくんは意外と冷静に考えるんだねw」

 

コーラノミタァイ「意外ってどういうことですかねぇ」

 

ゴロウさん「なんかノリでそのまま突っ切ってそうだもんwwwそれで、カズマくんは来てくれるんだね!他の店も見てみなくていいの?」

 

カズマくん「はい、踏ん切りつかなくなっちゃうので」

 

と、カズマくんの意思は固いようでした。頑張ってくれカズマくん。

 

ゴロウさん「そっか、ならこれからよろしくな!コーラくんもまた他の店の様子聞かせてよ。てかLINEやってる?」

 

コーラノミタァイ「出会い厨みたいな言い方しますねwでは交換しましょう」

 

と言うわけでゴロウさんのLINEをゲットしました。間違えてサブ垢じゃない方のアカウントで友達になってしまいました。

 

ゴロウさん「…オッケー、登録できた!今日はほんとありがとね!じゃあこれ今日の体験代!」

 

そう言って私たち2人に封筒を差し出しました。中には確かに求人にあったとおりの金額が入っていました。すげえ

 

ゴロウさん「それじゃあ今日の体験入店はこれで終わりです!もう帰っても大丈夫だよ」

 

コーラノミタァイ「終電ないんですけど、近くにネカフェとかありますか?」

 

ゴロウさん「あるある、このへんいっぱいあるからその辺は大丈夫だよ」

 

コーラノミタァイ「ありがとうございます!今日はお世話になりました!」

 

 

カズマくん「ありがとうございました!」

 

ゴロウさん「うん!またね!」

 

そうして私たちは店を後にしました。

終電終わりの静まり返った街を2人歩きます。お互いに帰る方向が一緒だったので、何となく横に並び話しかけました。

 

コーラノミタァイ「いやあ思ったより楽しかったですねえ」

 

カズマくん「そうですね。みんな優しかったです」

 

コーラノミタァイ「今日はこの後どうするんですか?」

 

カズマくん「終電も無いのでネカフェでも探そうかと…」

 

コーラノミタァイ「俺もネカフェ行くつもりだったんで一緒に行きましょうよ」

 

カズマくん「いいですよ」

 

てな感じで「近くのネカフェ」でググり、すぐに目的地へ到着しました。

 

コーラノミタァイ「すみません、個室空いてますか?」

 

店員さん「すみません、いま椅子席か二人用座敷しか空いてないんですよ」

 

マジ?

当時私は眠気+いつもより多めのお酒を飲んだ事のダブルパンチでだいぶ横になりたい気持ちが大きかったので何とかして個室に入りたい気持ちで一杯でした。

 

コーラノミタァイ「マジすか。どうします…?」

 

カズマくん「そうですね……、俺はどっちでもいいですよ」

 

マジ?助かりますカズマくん。私は遠慮しないぞ。

 

コーラノミタァイ「二人で並んで寝ても問題ないんすか」

 

カズマくん「まあ…大丈夫っすよ」

 

コーラノミタァイ「え、じゃあ座敷のほうで」

 

店員さん「かしこまりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


f:id:colanomitaai:20180919234111j:image

HAPPY END